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理念やビジョンは、 儲けるためにある。

理念とかビジョンとか、企業にとってホントに必要なの?企業って要は、他社とは違う商品を作ってたくさん売ることができればそれでいいわけでしょ?理念より、そっちが大事だよね。理念とかさ、なんか体裁っぽいよ。

まあ、社会派っぽいスマートな理念があれば、企業として見栄えはするよね。うちの会社はイマっぽくってイケてる、と感じる社員もいるだろうし、 求心力や採用力はまずまず高まるか。でも、せいぜいそんくらいのもんでしょ?

と思っている人が、世の中にはけっこうな数いると思います。そして、その通りで、要は世の中にウケる商品を作って、たくさん売ることができればそれでいいわけです。営利企業が目指すべきはまさにそこで、理念は目的じゃない。

じゃあ、そんな商品をどうやって作るか、という問題になります。

機能だけではもはや商品は売れない、は1970年代の大量消費社会から言われていたことで、まったく目新しさのない誰もが知る常識ですね。

商品には、機能にプラスして、新しいライフスタイルを創造するための提案とか、新しいビジネスの価値観や展望を与える未来性とか、「なるほど、いいねえ」と共鳴・共感できる発見がそこに付加されていないと、売れる商品にはならないわけです。

というわけで、そんな商品を作るためには、いったいなにが企業には必要なんだろうね、ということになります。

これまでの流れとは違う新しいライフスタイルの創造をめざそう、という意志が会社になければ、よほどの幸運でもないかぎり、そのような付加価値商品は作れないでしょう。

いま世の中にこれが足りないぞ、と敏感に感じ取って、新しい価値観を世に放とう、という先進性が会社になければ、 まずまぐれ成功はありません。

あれ? このような会社って、どういう会社ってことになるんでしょうか?これって、理念をしっかりと抱いている会社じゃないですか。これって、ビジョナリーな会社ってことじゃないですか。違いますか。

理念なんかより、売れる商品づくりと売れる販売戦略が大事だ!から出発して、そのためにどうするかを考えると、一周まわって理念やビジョンの重要性に戻ってしまうのですね。

原則を確認しますが、モノ売りはビジネスじゃない。考え方や価値観への共感、を売るのがビジネスです。人々や投資家に、「この企業の方向性はわかりやすいし、時代性があるね」と共感される理念やビジョンを策定する。そして、その約束事の枠組みと概念を起点に、商品開発や販売戦略、企業の自己表現である広告表現に落とし込み具現化していく。

理念やビジョンを掲げてそれらを体現できれば、「儲かって当たり前だよね」 と考えるべきです。

理念やビジョンは、儲けるためにある。決して企業の見栄えをよくするための体裁でもなければ、社員の求心力や採用力を上げることが目的のものでもありません。

社会からの共感度の高い商品を作って、たくさん売るための土台です。理念やビジョンは、儲けにうるさい営利企業にほど必要不可欠なもの。そう理解すべきだと思います。

 

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