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自社メディアを動かすのは、アクティブな編集部。

「ガス会社の自社メディアを作りたい。だから手伝って欲しい」

という2019年春先にMさんからあった連絡。それが始まりだったかと記憶しています。

ガス会社とは、ニイミ産業さん。東海地方を拠点に、ガス販売等の事業を展開しています。BtoCでは、主に一般家庭へLPガスを販売。BtoBでは、様々な業種業態の工場へガスの販売、産業用窯の製造から設置・メンテナンスまで、ガス周りの諸々を一手に担っています。

話を聞くと、主旨は以下でした。
(1)元々は、Webサイトのリニューアルの提案だったが、目的を含め検討した結果、「自社メディアを作ろう」となった。どうせなら、なんか面白いメディアを作りたい。
(2)出来れば、社員(営業部メンバー)を巻き込みたい。

そこで「メディアをつくるのに大事なことって何だろう?」という考えのもと、上記の(1)(2)について、自分なりに小目標を設定してみました。
→(1)工場で働く人が読みたい・載りたいと思えるような、純粋な「メディアとしての魅力」があるものに。
→(2)営業メンバーが編集委員となり、かつ主体的に動けるような体制づくり。

(2)について補足すると、【共創と共走】がそのテーマと考えました。そうでなければ、やる側も面白くないし、続かない。「営業メンバーを中心にチーム全員で、本当の意味での編集部になろう」というアプローチ。

また逆の話をすると、これは自社メディア立ち上げあるあるですが、「外からクリエイターAさん招きました→編集会議やります→Aさん主導で色々提案・決定(一応合議的に決めたからいいよね?)→じゃあ営業Bさんこれやって、Cさんはこの担当ね…」というような具合の「外部主導で諸々決めて、あとは内部が動く」みたいな事にだけはならないように。と、肝に銘じ取り組みました。

またもうひとつ補足しておくと、そもそもメディアを作るに至ったのは「町工場に貢献したい」という目的からです。ニイミ産業さんのお客様は、さまざまな業種の町工場。そこには、あっと驚く製品開発ストーリーや、そこで働く人の魅力や職人の技術があります。(そしてそのことをニイミ産業の営業メンバーは、よく知っています)工場の魅力を見える化(=メディア化)することで、町工場に貢献したい。そんな思いでいます。

生みの苦しみは、編集部みんなで乗り越える!

そんなこんなで、創刊までに編集部で2回のリアルMTGと、2回のオンラインMTGを実施しました。過程はこんな感じです。
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【1】 キックオフMTG(リアル)

○編集部顔合わせ、課題図書(コミュニティデザインの本)を読んでの感想。(読書会的な感じです)
○「私の好きなメディア」プレゼン大会(自身が好きな、雑誌・Web・フリーペーパー 等を全員がプレゼン)
○これから作るメディアが、どんな姿だったら良いと思うか。
(お察しの方いらっしゃるかもしれませんが、デザイン経営のアプローチです)

〜〜3点目について、この時のMTGメモを以下に〜〜
Nさん:町工場ってカッコイイんだ、って所もポイント。
Tさん:載ることに、価値がある。そんなふうになりたい。(内容にしたい)

Nさん:工場の社員(とその家族)に向けた、彼らにとって役立つメディア。彼らがプライドを持つことができるメディア。

Hさん:工場の関係者全員が気づいていない、カッコ良さや付加価値を伝える(あらゆる工場関係者へ)、マッチングメディア。

Sさん:業界関係者に向けた、カッコイイ、スタイリッシュな、一目見て手に取られるようなメディア。そうすれば、自慢も出来るし、載りたいと思える。

Oさん:工場勤務の人の家族にも、その取引先にも見て貰いたい。

Iさん:工場の経営幹部に向けた、お役立ちメディア。町工場のブランディング向上に寄与するメディア。

Tさん:工場経営者・幹部に向けた、有益なメディア。

Kさん:東海地方の中小工場に向けた、カッコイイ&役に立つメディア。

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こんな感じで、皆さんそれぞれに、メディアへの期待と思いを語ってくれてました。(この日は、前向きな気持ちと、プレッシャーの両方を抱えて新幹線に乗ったのを記憶しています)

ここで大事だったのは「目線合わせ」。その意味では、とても良いスタートを切ることが出来ました。

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【2】 メディア企画MTG(リアル)

○キックオフMTGを承けて、メディアの方向性を企画・提案
○上記を、全員で協議〜決定
○1号に向けたネタ出し会議
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【3】 取材先の選定MTG(オンライン)

○コンテンツ会議(メイン以外のコーナーの企画)
○デザイン草案
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【4】 取材前の擦り合わせMTG(オンライン)

○記事内容の仮説を擦り合わせ(質問項目考える 等も)
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【5】 取材撮影

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【6】 取材振り返りMTG

・取材内容を振り返り、記事のポイントを共有。
(アウトプットのイメージに編集部内でのズレがないように)

*このあと、実制作工程に。
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このようにして生まれたのが「Hello,FACTORY」。
年2回のペースで発行しています。 

よく言う「生みの苦しみ」。いわゆる「0→1」ですが、これを「編集部メンバー同士の協力により乗り越え、このようなアウトプットになり、それに周囲はこう反応するんだ。そんな事を体感できた」とある編集部メンバーは語ってくれました。

共創・共走しながら、自走するメディアへ。

嬉しい反応としては、
○「ウチも載せて欲しい!」といった町工場からの問い合わせ多数。
○読み物として面白いので、これからも毎号読みたい。楽しみにしている。
○掲載した工場との関係性が、より親密になった。
といったものがありました。

このように、お客様に評価いただいたり、Hello,FACTORYが営業時の初期接点ツールとしても機能するようにもなってきました。

また、インナー的にも、こうして号を重ねるごとに、編集部内から自発的にアイデアや改善案が集まるようになりました。これが引いては、お客様のことを理解し・提案する営業スキルアップに繋がる、と捉えています。

長い目で見たら、先に挙げた【共創・共走】する編集部の活動の先には、自走するメディアというのがあります。この辺の話は長くなりそうなので、またどこかで。

3号の発行は、新型コロナ感染症の影響で延期となってしまいましたが、その分、次号げ向けて、よりアクティブな編集部となり次へ進むべく、その準備をしています。

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